歯周病ってどんな病気?

歯周病とは

歯周病ってどんな病気でしょうか。
歯を家にたとえると、歯を支えている歯肉や骨などの歯周組織は家を支える土台です。どんなに立派な家でも、土台が崩れたらしだいに傾き倒れてしまうのと同様に、歯周組織、特に骨が破壊されると歯はぐらつき、ついには抜けてしまいます。これが歯周病なのです。

歯周病、まだ若いから関係ないの?

歯周病は歯がある全ての年代の人に発病します。まだ若いからといって安心はできません。
歯周病は歯肉炎歯周炎とに分けられ、そのピークは40代、50代の頃です。しかし、10代の若者でも60%近くが歯周病のかかりはじめである歯肉炎になっています。年齢とともにしだいに歯周炎が増加し歯肉炎は減少していくのです。60代以上では歯周病が減ったように見えますが、これは歯を失っていくからです。
歯周病は、歳をとるごとに自然に発生するのではありません。その原因は細菌です。毎日のお手入れで口の中を清潔に保つことが大切です。

健康な歯肉と歯周病の歯肉

健康な歯肉はピンク色をしているのに対し、歯周病になると赤くなってきます。歯と歯の間の歯肉の形は、健康な場合はとんがっていますが、歯周病では丸くて腫れています。歯肉の固さは、歯周病になると柔らかくぶよぶよしてきます。これらの変化は歯肉に炎症が起こっているためです。
また、歯磨きで歯肉から出血するようなら歯周病にかかっている可能性があります。

歯周病の原因

歯周病の直接的な原因は口の中の細菌で、歯垢(プラーク)の中に潜んでいます。この歯垢が唾液中のリン酸カルシウムによって固く石灰化したものが歯石です。

歯周病と呼吸器疾患

歯周病誤嚥性肺炎には深い関係があります。
老人や手術後の患者などで嚥下反射が弱まり、誤って唾液が気管に入ってしまうと、歯垢(プラーク)にいる細菌が肺に感染して肺炎が起こるのです。プラーク中には肺炎球菌などが共存しているためですが、歯周病と関連した細菌も作用して肺炎をより憎悪させることがあります。
肺炎を予防するためにも、定期的に歯石や歯垢(プラーク)を落とし、お口の中の細菌の数を減らして清潔にしておくことが必要です。

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